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そんなオイシイ話はそうはない

【世の中そんなに甘くない】
「年率80%保証!数年で投資の元とれますよ」まぁ、、ネットとか検索しているとたまにこんな記事がひかかったりします。
結論から書くと、「世の中そんな甘くない」という事。

ぶっちゃけ、オイシイ話というのは世の中存在します。
自分の顧客の方からちょくちょく話聞きますが、思わず「上手い!!」と思う話とか、普通にあります。
が、皆口をそろえていう事は、、

「ホントに美味しい話なら、まず人に話す事はないね」

との事。
まぁ、、当たり前ですわ、、な。

自分も、ある程度の商売ノウハウは持っていますが、このノウハウ自体、有料で人に伝授する事なんぞまず考えません。
誰にでもラクして儲かる、、なんてノウハウあったとして、誰が教えるか?っちゅ~ねん、と。

後は、、「銭ある人には、必然的にオイシイ話は入りやすい」というのも現実ですね。
普通に銀行でも、富裕層のお得意さまと一般顧客と同じ金利になるか?というと・・・

と、少々話がそれました。
さて、「んなアホな?」という利回りの背景は、大まかに2つに別れます。

・ポンジースキーム(実在しない、詐欺商品)
・実はハイリスクハイリターン商品

それぞれ書いていきます。

【ポンジースキーム】
まぁ、、これに関しては怪しいファンドの見分け方を御参照を。
これに関しては、ちょっとした知識さえあればすぐ見抜く事可なのですが、どうしても講演会やら説明会なんかいったとしたら、フラフラっと騙されがち。。「いや、立派な会場でパンフレットもキチっとしていたし、説明する人もキチっとしている印象だったし。。。」

後は、、

「いや、、なんか話聞いていたら美味しい事業、投資だと思ったから、、、」

こんな理由、ちょくちょく聞きますね。

・オイシイ事業の話なんぞ、何故に一般人をターゲットにする必要あるのか?
・ホントにオイシイ投資の話なら、まず機関投資家にあたるのが普通。
・豪華なパンフなんぞ、ちょっと銭出せば作れるし、会場も同様。
・基本的に「話のプロ」が説明を行う訳で、、、ある程度の営業マンなら、人を信用させる事なんぞ
容易。一般人の「見る目」なんぞ、どうとでも魔法にかける事出来る。

ま、、こんなもんです。
取りあえず、「PBやPPBに組込み可ですか?」という質問投げかけて、「いんや、出来ない」といわれたら素直にスルーするのが賢明でしょうな。

【実はハイリスクハイリターン商品】
「この商品、凄い伸びだ。是非とももっと割合増やそう」
「ここ数年、30%以上の年率をマークしてます!買いです!!」な~んて事を考えられている人も多々いるかもしれません。
ま、自ら考えた上での投資ならなんら問題ないのですが、「これはオススメです!」などといわれて、年率、、実績のみで判断するのは非常に危険です。

こちらは、、上記ポンジースキームとは違い、普通にまともな商品、、
意外にリスクを考えずにやる、という人、多いのではないでしょうか。

取りあえず、ハイリスク商品の中よりエマージング市場をピックして説明していきますが、当然managed futuresものなどの商品も同様に「ある程度のリスクはあるぜ」という事で、同一なものに近い、と御考え下さいませ。

確かにエマージングもののリターンを見ると魅力を感じる人も多いでしょう。
が、当然ながら「ハイリターンの中にはハイリスクも存在する」ものです。

「いやぁ、過去実績から見ると、そこまで大きな落ち込みないし~」

と思われる方もいるでしょう。
が、「数字では判断出来ないリスクがある」という事は抑えておいて下さい。

当然、以下に記す例がそのまま今後のエマージング市場にあてはまるかは分かりません。が、1つの参考にはなるでしょう。
【韓国市場など】

上記は、Templeton Korea Fundのパフォーマンス表です。(ベンチマークがS&Pの韓国インデックス)
最高値が105から、25付近まで、、70%程度の下落を短年の間に記録した事に。一時期持ち直したものの、2000年時には60%程度の下落をさらに。。

さて、いわゆる魔の97年以前はどうだったか?といったら、ソウルオリンピックなど行われ、「数年で日本を抜かしてアジアNO1になるぜ」とイケイケでした。当然、株式もドドンと上昇していましたな。

ちなみに、

これは、Templeton Thailand Fundのパフォーマンス表です。同時期に、ズドンと同じく下がっている点に注目を。
いわゆる「アジア通貨危機」というヤツですな。
当然ながら、上記2国だけでなく、他の国(エマージング)も同様なラインを描いているのはいうまでもありません。

上記はなんぞや?といいますと、S&Pの各種エマージングインデックスものですな。
はい、このパフォーマンス上から上記リスクが見えてくるか?といいますと、、当然ながら見えてきませんね。(5年の実績を見ても、です)

はい、、賢明な皆様はもうピンと来たでしょう。

「エマージング市場を見る場合は、数字に表れないリスクも考える方がいい」

・・・かくまでもない事だったかもしれないですが、仮に「おぉ、、こりゃ知らなかったよ、、参考になった」という方が1人でもいるのならば、この項目を書いた意味があるというものです。

【リスクの基準】
「いや、オイシイ話はないというのは大まかに分かったけど、一体どのくらいのものが適正といえるのさ?」と、このようにおっしゃる方もいるかもしれません。
リスクの話に関しては他の項目に譲るとして、大まかな基準を。

・リスクフリーレート(基本的に米国10年国債)の利回りを見る。
→基本的にリスフクリーレートではこの数字が使われる。リスクフリー=リスクゼロの利回りという意味。
→ここから、単純にリスクフリーレート以上の利回りものはリスクが存在するといえる。
・ローリスクで狙える数字はせいぜい7ー9%程度。
・ローリスクで年率15%以上狙うのは基本的に難しい。
(ポートフォリオをカチっと組んで、リバランスを行えば不可とはいわないが)
・元本保証は元本保証にしかならないリスクもある。
→他の項目で記述予定ですが、リスク自体は案外高い商品。
→リスク=ブレが大きい、という意味。

ちなみに、ローリスクだからといって、「絶対に右肩上がりになるぜ」という訳でもありません。
(あくまでブレが小さいよ、という意味に過ぎない)

まぁ、、正直上記の箇条書きはかなり語弊あるかもしれません(笑)
が、「そこまでオイシイ事はない」という認識だけは持っておいて下さいませ。

【まとめ】
まぁ、、夢もへったくれもない事を書いているような気します(笑)
が、案外「いやぁ、海外だったらきっとすんごいオイシイ話がゴロゴロ転がっているんじゃないかと思って」という人も多いのではないでしょうか?まぁ、確かに日本市場に比べれば色々な投資先があるのは事実です。
へぇ~、いいファンドあるじゃん、と感じる人もいるでしょう。

が、過度の期待は禁物です。
年30%以上狙いたい、ローリスクで、、、なんてのは、無理。
んな夢のような商品、存在しませんって。
(実はあるのかもしれないですが、少なくとも自分達一般人にはまずそんなオイシイ話は入ってこないです)

・・・という意味で、こんな題名の講座(?)を書いてみました、はい。


自分は恵まれた環境にいたが為か、運良く当たり前の事を当たり前に学んでくる事が出来ました。
別項目で書いているPBの事についても、ファンドの性質についても、、投資の基礎知識についても。
てっきり、他の所も当たり前にここらの話、しているものだとつい最近までホンキで思ってました。

が、、悲しいかな、現実はどうやら違うっぽいです。
(まだ、、全ての所が「クソ!」とまでは思ってませんが、まるで国内生保業界を見ているようで、、、)

後、、本屋をフラっと覗いてみても、金融関連の書籍で目につくものといえば、、

「誰にでも出来る!デイトレ」
「熱い新興市場。次のねらい目の市場はこれだ!!」
「年率100%を目指す!!」
「株式チャートの見方」

・・・こんなのばかり。。
何故に「やさしいポートフォリオ講座」とか、そういうものがないのか、、理解に苦しみます。
(ま、、単純に「そんなんじゃ売れないから」という理由でしょうが(笑))

で、いざ相談に乗ってみると、、「ホントは恐い、投資の医学」なんてコンテンツが出来てしまう程、、「なんじゃこりゃ?」という方が非常に多く。。

「いや、○○の担当の人、親切だったから。。。」
「質問にもちゃんと答えてくれたし。。。」
etc…

保険で置き換えると、、

「いや、担当の○○さん、良く来てくれたし」
「みんな、コレに入っているといってたし。。。」

何か、、大きく間違ってる、、と感じるのは自分だけ、、でしょうか??
仮に上記のような理由で「ここはいい所だ」なんて思っている方、いらっしゃるようでしたら、ちと考えた方がいいかも。。

上記に書いたように、自分はかなり恵まれた環境で当たり前のように当たり前の事を学んでくる事が出来ました。
恐らく、まだ「えぇ???他はこんなんやってるの???」という点とか、出てくるでしょう。

どこまで参考になるかは分からないですが、少なくとも自分がこの講座(?)で書く内容は「ごく当たり前の一般常識」だと自分は認識しています。

1人でも「おぉ、、こりゃ参考になったぜ」という方、いらっしゃれば幸いです。