久しぶりの講座、、なのか研究なのか良く 分からないですが、こんな話題を。
まず、下記の表を見て下さい。
月次平均騰落率(%) | 年リターン(%) | 月次標準偏差(%) | 年率標準偏差(%) | |
FPI_P27 Glanmore |
0.934 |
11.803 |
1.292 |
4.477 |
Glanmore |
1.121 |
14.308 |
1.031 |
3.573 |
MB20 Hansard Glanmore |
0.781 |
9.785 |
0.885 |
3.065 |
FPI_P27 | |||
Glanmore_property | |||
Hansard_MB20 |
これはなんぞや?といいますと、FPI,Hansard のミラーファンドであるGlanmoreとオリジナルのGlanmoreの成績を過去データから引っこ抜いて比較したものです。
はい、オリジナルものに対し、オフショア生保ミラーファ ンドは得てして成績が低くなっているのが分かるかと思います。
「ミラーファンドは、別途コストとっ ているからね」
確かにこううたってありますが、想像以上にこの「オリジ ナルとの差」は大きいなぁ、と。
「え?それは単なるこのファンドだけに言える事じゃな い?」
という突っ込みを受けそうなので、もう一つ例を。
FUND | 月次平均騰落率(%) | 年リターン(%) | 月次標準偏差(%) | 年率標準偏差(%) |
Baring Australia Fund | ||||
FPI_M56 Baring Australia | ||||
MC15 Hansard Barings Australia |
はい、似たような結果ですね。
(ただ、上記ファンドに関しては、オリジナルもの自体にbid/offerが5%あったりするので、一概に比較は出来ないが)
ファンドによって、見えない中抜きの違いはありますが、 「2~3%、ミラーファンドはさっぴかれている」と考える方が無難でしょう。
(ただ、細かい月次成績を見ていると、オリジナルがマイナスなのにミラーではプラスになっていたり、、と、読解不可能な点も。。単純に○%抜いている、と いう以外の形にて抜いているのかもしれません)
・オリジナルで購入出来るものは、オ リジナルで購入すべし
・中抜きの関係上、比較的リスクものへの分散のが有効
という結論が導き出せる、、でしょうか。
オフショア生保、積立てもの、だからといって否定する訳ではありません。
少額での多くのファンドへの分散という事は、オリジナルでは難しいですし、内部売買(スイッチ)においては利益の繰り延べという事出来るが為、「ならで は」という使い方が出来るのは積立て(ないしはCapitalBuilder)の魅力でしょうから。
(ハイリターンファンドにおいては、○%抜いていようが、あまり影響ないでしょうし)
が、「少なくともローリスクものばかりの分散」は、あま りメリットないよ、と。
・・・上手くまとまりませんが、取りあえず「目に見えな い中抜きの実態」が分かったので、ザザっと書いてみました。
<MANAGED ACCOUNTとミラーファンド>
で、調査している時に、こんな気付きもあ りました。
同じく、抜粋。
FUND | 月次平均騰落率(%) | 年リターン(%) | 月次標準偏差(%) | 年率標準偏差(%) |
AIIT_MAN01 AHL Diversified | ||||
FPI_S198 Man AHL Diversified Futures Ltd | ||||
Man AHL Diversified plc |
はい、ちょっと目を疑うかもしれないですが、AIITに おいては、オリジナルと全く同じ数字となりました。
で、改めて確認した所、こんな違いを教えてもらいまし た。
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AIITのはミラーファンドというより、厳密には Skandiaと同じ方式で、Managed Accountです。
ミラーファンド→オリジナルファンド に投資して作るファンド。
Managed Account→オリジナルファンドと同じ構成で、ファンド会社に運用を任せる分別勘定
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まぁ、この説明からは「よく分からん!」という声が聞こ えそうですが、要するにManaged Account形式だと、中抜きはないんだよ、と。
・・・ここ、声を大にしていえば、さぞかしAIIT、他を圧倒できるのに、、と思わず思ったのでした。
<改めて積み立て比較>
まぁ、、ミラーファンドとManaged Accountの違いより、ただでさえここらを考慮しないでAIIT有利、というのは比較にて明らかになっているが為、、かくまでもないでしょうが、、、
・AIIT銘柄で満足するなら、 AIITでOK
(満足しないなら、他へ)
・頻繁にスイッチを考えるなら、AIIT以外
こんな所でしょうか。
(唯一、スイッチに関してはAIITはスイッチごとにコストがかかるが為、例えば年1回、全銘柄スイッチ、、などすると、不利になる)
(2年に1回、全体の50%をスイッチ、ないしは4年に1度の全スイッチあたりが損益分岐点)
ミラーファンドに関しての中抜きに関して触れたのは、恐らく自分が世界初かも(笑)
って、それはいいすぎ、、か。
「見えないfee、このように存在するんだよ」
という事、知っておいて損はないでしょう。
(知っていた場合と知らない場合では、ポートフォリオ構築にも微妙に影響してくる、、かな???)
少しでも皆様の参考になれば幸いです。
では。